fpsが出ないとき、いきなりパーツの買い替えを検討するのは順番として最後です。買い替えが正解だったとしても、どのパーツを替えるべきかは切り分けをしないと決められません。上位のGPUを買ったのに何も変わらなかった、という結果はここを飛ばしたときに起こります。
この記事では、確認する順番どおりに手順を並べます。上から順にやってください。後ろの手順は前の手順の結果を前提にしています。
fpsが出ないとき、いきなりパーツの買い替えを検討するのは順番として最後です。買い替えが正解だったとしても、どのパーツを替えるべきかは切り分けをしないと決められません。上位のGPUを買ったのに何も変わらなかった、という結果はここを飛ばしたときに起こります。
この記事では、確認する順番どおりに手順を並べます。上から順にやってください。後ろの手順は前の手順の結果を前提にしています。
最初にやるのは、症状の分類です。原因の候補がまったく違います。
Aは構成と設定に対して負荷が過大な状態で、設定と頭打ちの切り分けに進みます。Bは一時的に何かが詰まっている状態で、メモリ・ストレージ・温度・バックグラウンド処理を疑います。
判断がつかない場合は、平均fpsと1% lowを両方記録してください。平均も1% lowも低ければA、平均は高いのに1% lowだけ大きく落ちていればBです。フレームタイムを記録できるツール(PresentMon など)があると、落ち込みが何回起きたかまで見えます。
ポイント計測せずに進めない
「なんとなく重い」の状態で設定をいじると、変えたことによる差なのか気のせいなのかが判別できません。切り分けの前後で同じシーンを測り、数字で比べてください。
意外に多いのが、過去に変更した設定が残っているケースです。以下を確認します。
ここでfpsが大きく回復するなら、原因は設定であって構成ではありません。プリセットから1項目ずつ戻していけば、どの項目が重いのかが特定できます。
症状Aの場合、次に調べるのはCPU側とGPU側のどちらが上限になっているかです。ここを間違えると、買い替えても変わりません。
やり方は単純です。解像度だけを1段階上げて、同じシーンで測り直します。画質設定は動かしません。
| 結果 | 意味 | 次にやること |
|---|---|---|
| 解像度に比例してfpsが下がる | GPU側が上限 | 画質・アップスケーリング設定を見直す |
| ほとんど下がらない | CPU側が上限 | バックグラウンド処理を止める、CPU側を疑う |
| GPU使用率が上がりきらず、fpsも低い | GPU以外が詰まっている | 手順3以降へ |
解像度だけを動かすのは、解像度がGPU側の負荷にほぼ限定して効くからです。画質設定を同時に変えると、この判別ができなくなります。
負荷を下げる順番には効率の差があります。画質の低下あたりのfpsの戻りが大きい順に手を付けてください。
なお、フレーム生成は表示上のfpsを増やしますが、内部解像度を下げる超解像とは別の仕組みです。操作の反映が速くなるわけではないので、「重い」の解消手段としては超解像を先に試してください。
症状B(普段は出るのに落ち込む)で最も多いのがここです。
メモリ容量は足りているかぎりfpsをほとんど左右しませんが、足りなくなった瞬間に、平均ではなく落ち込みとして現れます。ゲームと同時に録画・配信・ブラウザを動かしている場合は、それらを止めた状態で同じシーンを測り直してください。差が出るなら容量か、CPU側の取り合いが原因です。
ストレージ側では、次を確認します。
読み込みが追いつかない場合、落ち込みは「移動して新しいエリアに入った瞬間」に集中します。落ち込みのタイミングに規則性があるかどうかは、原因の絞り込みに使えます。
組み立て直後や、メモリを増設した直後に不安定になった場合は、XMP / EXPO を無効にして定格に戻し、再現するかを確認してください。これらはJEDECの標準定格を超える設定にあたり、モジュールとマザーボードとCPUの組み合わせによっては安定しないことがあります。定格で安定するなら、原因はプロファイルの適用です。
ここまでで解決しない場合、次は熱と電力です。
負荷を掛け続けたときだけ遅くなる、あるいはしばらく遊ぶと落ちるという症状は、温度によって動作クロックが下げられているか、電力が足りていない可能性があります。
重要負荷の高い場面で電源が突然落ちる場合
GPUは平均消費電力を大きく超える短時間のピークを発生させます。容量に余裕があるように見える電源でも、この過渡電力に耐えられなければ保護回路が働き、電源ごと落ちます。ATX 3.x はこの耐性を規格として定義しているため、規格以前の電源を使っていて負荷の高い場面だけ落ちる場合は、電源側を疑う理由があります。
また、GPUの補助電源コネクタが奥まで完全に挿さっていない状態は、接触部の発熱につながります。異常な発熱や焦げた臭いがある場合は、通電を止めて挿し込み状態を確認してください。
温度側では、次を確認します。
温度と落ち込みのタイミングが一致するなら原因は熱です。一致しないなら別を探します。
最後に、ゲームとハードウェア以外の要因を消します。
オーバーレイは複数重なると相互に干渉することがあり、切って改善するなら、必要なものだけ順に戻して原因を特定できます。
ここまでの手順で、少なくとも「どこが上限になっているか」は分かっているはずです。買い替えを検討するのはこの後です。
判断の材料としては、手順2で得た結果がそのまま使えます。GPU側が上限で、設定を落としても目標fpsに届かないならGPUが候補です。CPU側が上限で、バックグラウンドを止めても改善しないならCPUとマザーボード、そしてメモリ規格まで含めた入れ替えになります。CPUを替えるとソケットとメモリ規格の制約が同時に付いてくるため、GPU単体の交換とは費用の桁が変わります。ここは切り分けの結果を持ってから決めてください。
この記事を書いた人
nanfps 編集部
PCパーツの仕様は各メーカー・規格団体が公表している一次資料のみを参照し、フレームレートは計測条件を明記できるものだけを扱っています。参照した資料は記事末尾にすべて明示し、実測していない性能の序列付けや、出典を示せない数値は書かない方針で運営しています。
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